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歌手の話 GARNiDELiA(ambiguous,BLAZING等)

 出来の良い歌手にはだいたいキャラクターがある、というよりもポピュラーミュージックというのは技術よりそのキャラクター的な部分が評価される分野だ。技術は整えてやればCDになるけれど、その作業でポピュラー的な魅力(俗に言われる個性というやつ)まで引き出すのは難しい部分があるし、言ってみればポピュラーの歌手というのは単体で完成品というより、曲とCDに生かされていく存在だ。
 その意味ではGARNiDELiAは今のところ非常にJPOP的に手堅い個性を持った歌手だと言える。それも、JPOPからアニメソングへのアプローチとも言えるような、ポピュラーミュージックとして定番のキャラクターだ。
 ここで主に扱ってきた(つもりな)綺麗に声を出してなんぼという鈴木このみや西沢幸奏みたいな世界とは勝手が違って、この手の歌い手は歌うこと自体にエネルギーを使っているようなところがある。それがポップスらしさの所以でもあるんだけれど、一方で誰でも名前を知っているような歌手でもライブだと壊れてしまったり、普通の人には気が付かれないようなところでひたすら逸脱を垂れ流すのがむしろ平常運転な世界だし、歌手として振る舞うための敷居はとても高いとも言える。とはいえライブにもよくでているのでそれが売り方に影響しているという程には見えないし(生でどんな歌が出てくるのかは、聞いたことのない筆者には想像も出来ないが)、とりあえずCDは同じ方向に綺麗に整っていて無難なものが多いのはかなり歌手個人としての方針が定まっていると言える。

 


GARNiDELiA 『キルラキル』新OP主題歌「ambiguous」short ver.

 
 
 この人の代表曲がどれなのかまだ判然としない部分があると個人的には思うんだが、僕が最初に聞いたのはデビューシングルのambiguousだ。キルラキルの2クール目のOPでもある(因みに1クール目のOPは藍井エイルのシリウスだったが、筆者は存在感でも決してambiguousが劣っているとは思わなかった。それぐらいには完成度の高い楽曲だ)。ムービーと合わせて見ると非常にメッセージ性のある曲だったんだけど、曲のことを説明すれば、サビの前半とメロディーに相似性があり、サビの後半とは歌詞もメロディーも全く同じフレーズを曲の出だしに置いてあって、サビに戻ってきた時に一度、サビの後半に入った時にもう一度と段階的に聞き手に納得感を与える作りになっている。これ自体はそんなに珍しくはない作りだけど、これも1分半というタイアップが意識されたのか偶然かは分からないものの、ワンコーラスの最後に分かりを得て終わることで非常に聞こえがいい作品に仕上がっている。
 他にも言及できることはいろいろあるだろうけれど、ボーカル的にもGARNiDELiAに歌わせるならこれ以外にないだろうという曲構成やアレンジのわかりやすさがあるのでデビューシングルとしては非常に収まりがいい。ただ収まりが良すぎるというのも問題がないわけではなく、2作目のgrillettoも曲としては興味深いがAメロBメロサビの展開を見るとだいたい同じことをしているし、GのレコンギスタOPのBLAZINGもボーカル的にだけ見れば斬新さがあるとは言えないので、カップリング曲にはテクノ的なものが多いとは言え、これから出てくるタイアップ曲が全部この系譜だったら、将来別のがやりたくなった時身動きが取れなくなるんじゃないかという不安もある。また、落ちサビでキーを落とし大サビで元のキーに戻すなど、よくある手法ながら楽曲にもやや歌唱の幅の狭さを感じさせる部分がないわけではない。
 他方で、アニソンの領域では他にないものとしてこれで5年ぐらい食っていけるんじゃないかという感じもさせるような完成度も、そして発展性もあるユニットだと思う。
 
 


GARNiDELiA 『grilletto』

 


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 この歌手が出てきたのは時代の境目を埋めるような話だなという気も個人的にはする。AKINOや綾野ましろのような少しV系が混じったような(人から借りた表現の上にツイッターで燃やされてもおかしくないレベルの発言だが、結果的にそうとしか言いようがない部分はある)歌い手は今やアニメソングにはかなりいるし、広く言えばロックから来たようなキャラはありふれている一方でポップス的な歌手は未だに少ないことに気付かされる。またしても最近の若い女性歌手はポピュラー的に洗練されているというような話なので新鮮さはないかもしれないけれど、アニソン全体を見渡してもそういう風になって来た傾向は確実にあるだろうし、個人的にはこれからどうなっていくのか気になるユニットだ。
 

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ambiguous

フルコーラスの大サビでは一度下げたキーを戻すことで、曲を壊さないで従来の転調の効果を得ている。この高さでこの速さなのはそれだけ重要なことなのだ。

ambiguous

ambiguous

  • GARNiDELiA
  • アニメ
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  • provided courtesy of iTunes

 

 ・BLAZING

大きな違いは弦楽器。間奏やボーカルの合間で彼らがメロディーを作ることで、サビのリズム隊から来る軽快さ以上に全体で聞けばメロディアスでしっとりとした曲になって、ある意味手堅いコンテンツのタイアップらしいまとまり出来ている。

BLAZING

BLAZING

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  • ¥250
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 ・grilletto

Bメロへの入り方を始めとした色々な部分でambiguousに続きらしさが出ている。これがそのまま個性になれば、時代の隔たりを感じさせないサウンドが長らくアニメ的なミュージックシーンで聞けるようになるかもしれない。

grilletto

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